EXIt

　歯無は戸度橋だけを倉庫の隅に連れ出した。

「お前の言動は聞いていたが、今日はどうした？」

「俺から口は出したが、手を出したのはあのおじさんだ！」

「気持ちはよくわかるが、手を出すのはよくないぞ。例え、相手が先でも、それに応えるのもよくない」

「俺がやられればよかったのか？」

「そうだな……」

　戸度橋は舌打ちをした。

「俺はクビか？」

「いや、もうこんな問題を起こすな。もし何か不満とかあるなら、俺に言え。今日の問題はどっちが悪いとかではなく、問題を起こしたのだから、両方悪い」