EXIt
 戸度橋は歯無を見ると、軽く会釈をして、部屋に入った。すぐに出て来てタクシーに料金を払いに行った。

 戸度橋は疲れているらしく、その場に座りこんだ。

 歯無は自動販売機でスポーツドリンクを買い、戸度橋に渡した。

 しばらく、沈黙は続いたが、歯無は待った。

「あの……」

 やっと戸度橋が口を開いた。

「どうした?」

「歯無さんの家にかくまってもらえませんか?」

「かくまう?」

「そうです、とにかくお願いします」

 戸度橋は土下座をした。
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