EXIt
 歯無は大きな声を上げ、何度も首を縦に振った。夢や幻覚と、思っていたが現実なのだ。

「見たの?」

「ああ。だが、あれは夢ではなかったのか……」

「それはまずい」

「なぜ?」

「ロボットを見て気絶した?」

「あれが気絶か。意識がなくなって、気がつけば朝だった」

「そのうち、連れて行かれますよ」

「誰に?」

「あのロボットだ。だいたい、夜中の二時に」

「本当かよ」

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