EXIt
12 視覚と嗅覚
時間の経過はわからない。
『EXIt』の近くに移動していたが、歯無は起きるたびに元の場所に戻されていた。フランスパンを食べ、アゴが疲れてやることもないので、寝ることを繰り返した。
何度繰り返したかは覚えていない。少なくとも五十回位だろうか。
単純に日付に直すと二ケ月も経過しているのだ。
歯無が目を開けると、そこは違っていた。
壁は汚れもなく真っ白だ。
鉄格子もない。ドアがなく、いつでも出入り自由だ。
もちろん便器もない。
だから無臭だ。
『EXIt』の近くに移動していたが、歯無は起きるたびに元の場所に戻されていた。フランスパンを食べ、アゴが疲れてやることもないので、寝ることを繰り返した。
何度繰り返したかは覚えていない。少なくとも五十回位だろうか。
単純に日付に直すと二ケ月も経過しているのだ。
歯無が目を開けると、そこは違っていた。
壁は汚れもなく真っ白だ。
鉄格子もない。ドアがなく、いつでも出入り自由だ。
もちろん便器もない。
だから無臭だ。