EXIt
 最初はチャーハンを取った。続いてから揚げを五個取った。次に何を取ろうか迷ったが、空腹で、とにかく口に入れたいので、テーブルに座った。

 人目を憚らず、歯無はチャーハンを噛むというよりは流しこむといった感じだ。胃に食料を入れたいのだ。

 急激に口の中に入れたので、すぐにノドが詰まった。

 歯無は食べるのをやめた。

「ほれ」

 歯無の前に角刈りの男がコップを突き出した。

 コップの中は水だった。

 歯無は男からコップを奪い、一気に飲みほした。


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