EXIt
「でも、こんな変なところに連れてこられてしまって、大変ご迷惑をかけました」

「迷惑なことになったけど、それもしかたない」

 歯無は孤独から解放された気がして、戸度橋を許したのだ。

「レベル2にはどの位前からいましたか?」

「う、何て言ったらいいかわからん」

「そうですよね。ここに時計とかないから経過なんて、わかんないですね」

「お前はどうだい?」

「どうって?」

「調子だよ」

「まあまあってとこですかね」

「ところで、逃げ出す方法はわかったか?」
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