a little memory━恋人編━
「守るって言っても俺と一緒に居たら俺が真苺を守るやんか!!」


「……英咲士君に親代わりが出来る?」


「………っ?!」


「英咲士君が出来るのは彼氏旦那兄…せいぜい3つでしょ?!不安を全て取れるなんて思わないけど…私に必要なのは彼氏や旦那じゃなくきっと親よ…。」



「……そっか……ッ!!」



っ!!どうしよう…υ泣かしてしまった!!


「でも…付き合ってたのは本当なんだったら前の真苺は駆け落ちも視野に入れてたのかもね?」



「二十歳でそんな考えるか?駆け落ちなんて独り善がりやったんかな…?」


「あ〜もう!!英咲士君泣かないでよ!!ずるいよ…。」


泣くなんて男女関係無く最大の武器だよ…。


「真苺がキツい事バンバン言うからやん…。」


「なっ!!私のせい?!だって駆け落ちなんて言われたら嫌だし…υ」


「あ〜ぁ悲しいなぁ真苺はこんな冷たい子になったんか…。」


白々しく大げさな泣き真似をする33歳の義兄兼彼氏を蹴ってよろしいですか?



仕方無いから抱き締めて頭を撫でてあげた。


誰がいつかは分かんないけど…された様な気がする。


「よしよし…泣き止んで?」


英咲士君を守りたい…。





.
< 28 / 53 >

この作品をシェア

pagetop