君が、イチバン。
一瞬の沈黙は、重いのか軽いのか。
四宮君の真っ直ぐな好意は、正直眩しい。後悔なんて知らない、汚い感情なんて感じさせない。
「おまえが好きだ。」
光を閉じ込めた瞳が綺麗で、低いけど、はっきりした口調もどこまでも直線を描いて。
「…『あゆみちゃん』は?」
この後に及んで彼女の名前を出す私は逃げてるだけかもしれない。だけど、状況も感情も何もかも違うのに鰐渕さんと奈津美さんの関係を思い出す。
「あいつとは、何もない。気になるなら連絡してこない様にさせるし。今すぐ電話してうざいから消えろって言ってもいい」
何気にひどい。さらりと言うあたり恐ろしい子だ。