君が、イチバン。

クリスマスイブ

ーーー

部屋に帰って、化粧を落として、髪をそのへんにあったゴムで適当に結んでヨレヨレのジャージに着替える。
お風呂は面倒くさいから明日にしよう。なんか今日は激しく疲れた。
一応頬に冷えピタを貼った。自然に治るのを待つのでいいんだけど、赤いままだと気にしそうな人が約一名。

先にシフトが終わった私の所に来て、帰り際にまた私に謝るから、謝るならもう口をきかないと言ったら露骨にへこんでいた。無愛想なんて、嘘だな。感情丸わかりだもん。

「メリークリスマス、閉店まで頑張れ」

笑った私をガラス玉みたいな四宮君の瞳がじっと見ていた。白い息をはいて、澄んだ冬の空に溶け込みそうな四宮君。

「こんなクリスマスならいらねーよ…」

不貞腐れたように呟いた彼にプッと笑った。それからますます不機嫌そうになったのはご愛嬌だ。




コタツに入って丸くなる。クリスマスイブももう後一時間で終わる。


もう、このまま眠ってしまおうと目を瞑った私を、無理矢理起こしたのは鳴り響いた携帯の音。

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