君が、イチバン。

白い肌に長い睫毛に綺麗な二重瞼。華奢でスラリとした体型。顔を型どる部分が全て形良くて、それなのに薄い顔立ちは少し卑怯な程の美少年ぶり。


…漫画の主人公みたい。


そんな事を考えながら私は横に座る四宮君を何となく眺めていた。

「…若咲さんはいくつですか?」

四宮君は綺麗な声で私に聞く。


「にじゅご」


ふいの事で慌てたから滑舌悪く返事を返すと


「滑舌悪っ…子供かよ」


何故か突っ込まれる。なんだかなー、意識してるのかしてないのか思ったよりとっつきやすいじゃないか。


「四宮君はいくつですか?」


「来年成人式。」


…普通に年下じゃん!十代じゃん!ピチピチじゃん!



「…若いね」


心の呟きは声に出さず端的な感想を言う私に


「惚れんなよ」


…はい?


らっきょさんいわくシャイボーイは素晴らしい発言。今の流れでどうやったらそこに行き着く。なになにジョークなの?
君、美形すぎて分かりにくいんだけど。

「…何様?」

私は片方の眉だけあげて言い返した。


「俺様。」


四宮君は間を置かずさらっと答える。
そのテンポのいい返事に不覚にも爆笑してしまった。




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