君が、イチバン。
動揺してるのか、だけど何に?
「…瑛ちゃん」
「ん?」
緩い表情に、優しい雰囲気。私の知ってる瑛ちゃん。だけど、
「すごいね!!応援するよ!」
「ん、ありがと」
苦笑する目の前の人は知らない瑛ちゃん。
お互い詮索しない関係で良いと、緩くて中途半端で生温いそんな関係が良いと、思っていたのは確かに私で。ワガママなんだなぁと実感する。知らなくても良いという癖に知らないと寂しい。どうして、もっと知ろうとしなかったのか自分を責めたくなる。
もしかしたら、瑛ちゃんには今、大事な人だっているのかもしれない。私をほっとけない優しさで縛り付けてるのかもしれない。
こんな感情の着地点が分からない。
やっぱり結局モヤモヤして、複雑な感情に蓋をして、何か変わりそうな予感を見ない振りした。