君が、イチバン。

鼻水をズズッと吸う。髪の毛は顔にまとわりついて邪魔だし、寒くて唇が青くなってる気がする。
だけど、風は気持ち良かった。
今までのモヤモヤと灰色がかった何かを
吹き飛ばしてくれた気がする。
バイクの免許、取ろうかなとか思いながら平衡感覚の失った体を一度ジャンプさせて、スタスタと歩いた。


「え、おまえそれで行く気?引くわー」


勝手に引け!連れて来たの君でしょうが、と白い目で睨めば四宮君は数歩後ずさった。
大体この位で引くくせに好きとかゆうなよ。いっとくけど私生活枯れてますから。女子力?なにそれどこに売ってるの?千円あったら足りるかな状態だ。

「俺、なんか間違ったか…」


四宮君はまだぶつくさ言っている。が、気にしてやるものか!

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