君が、イチバン。


暫くしてやってきたのは男の子3人。その中に見知った彼を見つけて、ああ、と思う。


「いらっしゃい」


『ユキ』そういえば、らっきょさんにもそう呼ばれてたな。


「僕、ユキの友達でーす。」


四宮君の横にいた子がヒラヒラと手を挙げた。ド金髪な短髪でカラコンなのか目も青い。真っ黒な四宮君の髪とは対照的で目立つ。


「どーも!お姉さん若咲さんっていうの?」


お姉さん、だって。なんか背中痒い。


「しいなさん?名前も超可愛いし!」


私の名札に視線を向けて、キラキラとした目で見る四宮君のお友達にテンション高いなー、と思う。沖君人種だ。


「アドレス教えてー」

「…行くぞ。」



なんの返事を挟む暇なく四宮君に軽くキックされてその子はひきずられるように部屋へ向かっていった。



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