君が、イチバン。
真衣と別れて、HPを大幅に削られてから歓迎会に指定された場所に向かう。
聞くんじゃなかった。いや、関わるんじゃなかった。
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指定された時間ぴったりに居酒屋に着く。
店は休みじゃないから、今日は休みのらっきょさんと長沼さん。三階のバーは定休日で、そこで働く冴草さんと40代前半のちょい悪親父風の秋吉さん。それから遅れてヨガ教室が終わったみどりさんと仕事を切り上げた一条さんがやってきた。
とりあえず席について皆に飲み物が届いた頃、一条さんが「それでは遅ばせながら、若咲さんの入社を祝って」軽く挨拶して私に目をやる。
「お忙しいなか、集まって頂いてありがとうございます。若咲椎那です」
立ち上がって簡単に挨拶をして席に座ると、一条さんが「…じゃ、堅苦しいのはこの辺で、井村さんお願いします」とらっきょさんの方を向いて微笑んだ。
…そいやらっきょさんの名前は井村さんだな。危うく忘れそうになってた。
らっきょさんは勢いよく立ち上がると
「じゃー皆さん!乾杯っ!!」
とテンションの高い声をあげた。