君が、イチバン。
幕間
幕間
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歓迎会での乾杯のコールが響いた丁度その頃、四宮は仕事が終わりバイクに股がると片足でエンジンをかける所だった。
歓迎会があることは知っていたが、行く気はない。いまだに椎那への態度が定まらない四宮にとって、それは厄介で、自分を占める彼女の割合が大きくなっていくのがたまらなく居心地悪かった。
それよりも、何度蹴り上げてもエンジンはかからない。
…まじ?
黒いドラッグスターは兄から貰った年期物。
癖があるからエンジンをかけるのにコツあるのだが何度試しても無駄だった。
座り込んでバイクを眺めても暗くて見えない。
どうする?
とりあえず携帯を取り出した時、駐車場に見知った外車のライトが四宮を照らした。