君が、イチバン。

つられるように、私の顔も熱くなる。
なんなんだ。
なに、この可愛い生き物。
何故か懐かれてるよね、気のせいじゃないよね？
一条さんみたいに「なんちゃって」とか言って欲しい。いや一条さんそんな事言ってないけど。
なんなの、今日。わけわかんない。


「じゃあ、次は若ちゃんね」


らっきょさんが上手い具合に話しかけてくれた。


その手にはグラス一杯に注がれたピンクのお酒。


勘弁してください。いや、今は欲しいかも。


「…おい、やめろよ」

小さく四宮君が私を睨む。おまえのせいだ、と言いたい。



私はらっきょさんの手から細いグラスを取ると一気に飲み干した。



「いい飲みっぷりだねー」



ぐらんぐらんと視界が揺れた。


そして、それが私の最後の意識だった。