君が、イチバン。


結局、瑛ちゃんに車で送ってもらってアパートに帰る。瑛ちゃん料理上手過ぎるんだよ。何だよあの味噌汁にだし巻き卵。お袋よりお袋の味だ。

携帯がコールする。
着信画面を見ずに出た先は、

「しーな!で、どうだったのよ!?」

元気の良い真衣たんである。


…ああ、すっかり忘れてた。薄情な親友を許して下さい。色々あったの。夢だったの。そういうことにしたの。

「…ま、いいや!なんか面白そう!話きかせろ!今日店に遊びに行くから」


真衣は私の謝罪にも機嫌よく応えて、若干命令を含みつつ短い電話を切った。


浮腫んだ顔に気持ち程の時間でパックをして、血流マッサージをして、急いで支度すると、まだ二日酔いの取れない頭を引き締めて颯爽と家をでた。


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