君が、イチバン。
店員のおばちゃんが私の事を覚えてくれていたみたいで、アッていう顔をした後にこやかに笑いかけてくれた。「久しぶりじゃないのー」なんて友達ノリ。久しぶりだ、このおばちゃんのこのノリ。大好きなんだよ、おばちゃん。内緒でサービスとかしてくれてたなー。
「来た事あるの?」
「はい、時々ですけど」
私の返事にゆかりさんが「ここ美味しいから人気だもんね!」と嬉しそうに言う。
既にジョッキは空いていてエンジンがかかってきたらしい。
和馬君もゆかりさんに無理矢理飲まされていて少し涙目。お酒弱いのかな。
「ゆかりさん、俺…、」
和馬君が真っ赤な顔でゆかりさんを見つめる。
「…和馬」
ゆかりさんの顎の下に手を置く仕草が可愛いらしい。
見つめ合う熱っぽい視線。無言の二人。傍から見たら、見ちゃっていいのっていうアダルトな雰囲気を醸し出しているけど、
「…俺ぇ…。」
「地球が大好きっす!」
「よく言ったぁぁぁー!!」
ただの酔っ払いだ。