私の兄は、アイドルです。
 




『なぁ、音遠!
流れ星に願い事するとな?何でも叶うんだってさ!』



『ホントにっ!?
じゃあねおん、お願いするっ!』






《だから俺は、流星群にお願いしました。

「絶対に、日本一カッコいい兄になってみせる」

って。
妹の願い事にちょっとムカついたんで(笑)》





――――ドキン。





『音遠はどんなお願いするんだ?』



『ひみつー!お兄ちゃんは?』



『秘密。』



『えーっ!ずるいっ!知りたいっ!
いっせーのーで言おうよ!』



『ずるいって何だよ……

けど……うん、じゃあいいよ。

じゃあ、いっせーのーで……』






《まぁ、それがこの世界に入ろうと思ったキッカケですかね。
その後すぐに今の事務所にスカウトされたんで》





……その質問を、最後まで読み終え。



ドキンドキンと鳴る心臓は。




ウルサすぎて、

どうしようもない。





ねぇ、お兄ちゃん。



やっぱりお兄ちゃんは




とんでもなく




ガキのまんま、だね。





―――――

 
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