私の兄は、アイドルです。
「あははっ、ナオトさんって甘いモノ好きなんですね?なんか意外っ!」
スプーンを見つけたお兄ちゃんがソファに座った瞬間、
澪は素早くその隣に座った。
……動き早っ!
っていうか、近くない?
座る距離。
少し気になるや……
けれど、そんな澪をもろともせずに
「あ?そうか?
甘いものっつーか、お菓子全般好きだな」
軽く流すようにそう言いながらも
ひたすらプリンを食べるお兄ちゃん。
ホントに……昔っから
甘いものとコーラゼロが主成分だからね、お兄ちゃんは。
ははは……
呆れた様にお兄ちゃんの姿を見てたら……
何かを思い付いたみたいに、澪は話し出した。
「へー、そうなんですかっ!
じゃあ、私今度来る時にナオトさんの為にクッキー焼いてこようかなっ!」
「マジでっ?クッキー!超食いたいしっ!」
なかなかやるな……澪。
感心するくらいに
頭がよく回る。
甘いもの大好きお兄ちゃんは、即座にその言葉に食い付き。
2人は……きゃいきゃい楽しく喋ってる。
なんかさ、恋人同士みたいだね?
……イライラするや。