私の兄は、アイドルです。
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──その日の午後。
暖かい日差しが射し込んでくる、5時間目。
お腹いっぱいだし、
窓際の席だし、
大嫌いな数字の時間だから余計に眠くなる。
みんな……
よく起きてられるよね……
あー……ねむ。
欠伸をかみ殺しながら授業を聞いてると……
……あれ。誰だろ?
机の中にある携帯が光った。
不思議に思いながら画面を開くと……
【やっほー(^0^)/
今休憩中!音遠は何してんの?】
うわぉ、春サンだ!
珍しいな……こんな昼間に。
いつもは、朝と夜しかメールしないからなぁ。
先生にバレないように
速攻で返事を返した。
カチカチカチ
【お疲れ様(*^∀^*)
今数学の時間だよ~♪】
そう送信したと思ったら、すぐに返事が来た。
【うぇ……俺数学大嫌い】
春サンってば、いつも返事が早いんだよね!
っていうか、春サンが休憩中ってコトは
お兄ちゃんも今休憩中なのかなぁ?
カチカチカチ
【私も!数字見てるだけで眠くなるし(笑)】
【だよな(笑)
あっ、そうだ音遠!今日の放課後ヒマ?】