私の兄は、アイドルです。
ムッカァァァァ
怒りが込み上げてきた私は、まくし立てるように言葉を吐き出した……
……んだけど……
「はぁ?この猫かぶりウザ兄貴が!
大体ねぇ?お兄ちゃんのせいでこの建物に入るのだって……」
ガチャ
「おっはー!!」
挨拶……古……っ!
私の話……
綺麗に遮られました?
「お、春じゃん」
「はよ、春」
「おっはー♪」
入ってきたのは、
BIG4の最後のメンバー、ハルさん。
お兄ちゃんとユタカさんとハルさんは、仲良く挨拶をした。
ハイタッチで(汗)
ハルさん……TVよりもテンション高くない?
鮮やかで明るい金髪の髪の毛を大量のピンで捻り止めて、
かなりオシャレな髪型をしてるハルさん。
少しやんちゃな雰囲気に端正な顔立ちのハルさんは、
まさに“ムードメーカー”的なオーラを放っている。
「で?誰?
このカワイコちゃん♪」
「カワイコちゃんって……死語かよ春……」
「この子は、直人の妹の音遠ちゃんだよ。
確か……今日から雑用係してくれるんだっけ?」