魔念村殺人事件
「もうこんな時間か。鈴音ちゃんはまだ寝ているんですかね?」


「俺、見てきますよ」


 章吾が立ち上がり、お茶の間を出て行った。

 やはり妹が心配なのだろう。

 章吾はすぐに戻ってきた。まだ寝ていたのかもしれない。陸がそんなふに想像していると、それは的中した。


「鈴音のやつまだ寝てるよ。寝息を立ててぐっすりさ。揺さぶっても起きないから、よっぽど疲れたんだな」


「仕方ない。章吾、明日鈴音が起きた時に訊いてみてくれ。そろそろ俺達も寝るか?」


 春樹も疲れたのだろう。欠伸をすると立ち上がった。

 瑞穂も立ち上がると少し微笑んだ。


「じゃ、明日またお茶の間で」


「ああ、じゃ明日な」

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