魔念村殺人事件
第四話 手紙の内容その一
封筒を開けた章吾が中に入っていた紙を読み上げた。紙を持つ手は微かに震えている。
「鴉の嘴我が胸に、見上げた空は涙降る。大きな木の下ごらんよ。誰が座っているのだろう」
それは何とも奇妙な文だった。
しかし六人は全員青ざめた顔をしており、朽ちている室内を沈黙が支配した。
陸だけは首を傾げており、不思議そうな顔で訊ねた。
「あの、今の文章は何なんでしょう?」
すると春樹が震える声で答えた。
「わ、わらべ唄だよ……。村に入った時に云ってたわらべ唄さ」
何でわらべ唄が書いてあっただけで、こんなにも怯える必要があるのだろうか。
陸は疑問に思ったので、更に質問しようとした時、章吾が黒縁眼鏡の真ん中を指で押し上げる仕草をしながら説明してくれた。
「鴉の嘴我が胸に、見上げた空は涙降る。大きな木の下ごらんよ。誰が座っているのだろう」
それは何とも奇妙な文だった。
しかし六人は全員青ざめた顔をしており、朽ちている室内を沈黙が支配した。
陸だけは首を傾げており、不思議そうな顔で訊ねた。
「あの、今の文章は何なんでしょう?」
すると春樹が震える声で答えた。
「わ、わらべ唄だよ……。村に入った時に云ってたわらべ唄さ」
何でわらべ唄が書いてあっただけで、こんなにも怯える必要があるのだろうか。
陸は疑問に思ったので、更に質問しようとした時、章吾が黒縁眼鏡の真ん中を指で押し上げる仕草をしながら説明してくれた。