魔念村殺人事件
「鈴音ちゃんは美紀ちゃんとの関係どうだったの？　だって二人共、春樹のこと好きならライバルだろ？　美紀ちゃんとお前は付き合っていたわけだから、ライバルっていうのも変だけれど」


「俺が見ていた限り仲が悪いふうには見えなかったし、ライバルっていう感じでもなかった。美紀が鈴音の悪口云うのも聞いたことなかったからな」


　春樹は昔を思い出しているのだろうか、懐かしそうな顔をしている。


「他の人達の関係はどうだったんだ？　誰が誰を好きで、とかさ」


「俺は章吾に聞いたんだけれど、正信が真優に告白されたらしいよ。でも振ったんだって。理由はさっき公民館で分かったけどな。まてよ、ということは正信は真優が告白してきて振った後に、今度は自分が美紀に告白して振られたってことか」


　春樹は腕組みをし、思い出しながら話していた。

　陸は春樹の話しを聞きながら、複雑だなと思い、顔をしかめると溜息を吐きながら更に質問した。

　
「随分複雑だな。じゃあ真優ちゃんと美紀ちゃんの関係はどうだったんだろう」
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