魔念村殺人事件
「後ろの座席にどうぞ、入って下さい」
鈴音を後部座席に座らせると、陸は反対側からドアを開け、さっきと同じく後部座席に座った。横目で彼女を見ると、化粧が落ち、顔色があまりよくなかった。視線は定まらず、何かに怯えているような、陸の目にはそんなふうに映った。
「鈴音ちゃん、深呼吸して落ち着いて。鈴音ちゃんが落ち着いたら質問させて貰うね」
陸は穏やかな口調で云うと、鈴音は素直に何回か深呼吸をした。
視線をようやく俺に向けたところで、質問することにした。
「真優ちゃんが殺されたことに何か心当たりはないかな?」
「……ない」
「では昨日、美紀ちゃんが行方不明になった時の話しを鈴音ちゃんが云っていたけれど、それは真実? 他に知っていることがあったんじゃないかな?」
その瞬間、鈴音は陸から視線を逸らし窓の外に向けた。そして膝の上では手を拳にし、力が入っているのが分かった。
明らかに何か隠している。美紀のことについて何か知っているのだろう。
すると突然鈴音は声を荒げた。
鈴音を後部座席に座らせると、陸は反対側からドアを開け、さっきと同じく後部座席に座った。横目で彼女を見ると、化粧が落ち、顔色があまりよくなかった。視線は定まらず、何かに怯えているような、陸の目にはそんなふうに映った。
「鈴音ちゃん、深呼吸して落ち着いて。鈴音ちゃんが落ち着いたら質問させて貰うね」
陸は穏やかな口調で云うと、鈴音は素直に何回か深呼吸をした。
視線をようやく俺に向けたところで、質問することにした。
「真優ちゃんが殺されたことに何か心当たりはないかな?」
「……ない」
「では昨日、美紀ちゃんが行方不明になった時の話しを鈴音ちゃんが云っていたけれど、それは真実? 他に知っていることがあったんじゃないかな?」
その瞬間、鈴音は陸から視線を逸らし窓の外に向けた。そして膝の上では手を拳にし、力が入っているのが分かった。
明らかに何か隠している。美紀のことについて何か知っているのだろう。
すると突然鈴音は声を荒げた。