魔念村殺人事件
「章吾止めて! 鈴音、大丈夫よ。落ち着いて」
章吾は近くにあった椅子に座ると、黒縁眼鏡を外し頭を抱え、鈴音はというと、瑞穂に抱きつき子供のように声をあげ、泣きだしてしまった。
陸と春樹は顔を見合わせ、溜息を吐くしかない。
鈴音は次に自分が殺されるかもしれないと思っているのか……。そう思うということは、やはり誰かに恨まれるようなことをしたのではないだろうか。しかし話しを訊ける状態ではないし。
「陸、今晩はどこに皆でいた方が安全だろうか?」
春樹が窓の外を見ながら訊いた。
「ここじゃ駄目なのか?」
陸は人差し指を床に向けてそう訊き返すと、春樹が困ったような顔をした。
「ここは駄目なんだよ。昨日も話したと思うけれど、雨が止みそうもない以上、お守りのない場所じゃ……」
章吾は近くにあった椅子に座ると、黒縁眼鏡を外し頭を抱え、鈴音はというと、瑞穂に抱きつき子供のように声をあげ、泣きだしてしまった。
陸と春樹は顔を見合わせ、溜息を吐くしかない。
鈴音は次に自分が殺されるかもしれないと思っているのか……。そう思うということは、やはり誰かに恨まれるようなことをしたのではないだろうか。しかし話しを訊ける状態ではないし。
「陸、今晩はどこに皆でいた方が安全だろうか?」
春樹が窓の外を見ながら訊いた。
「ここじゃ駄目なのか?」
陸は人差し指を床に向けてそう訊き返すと、春樹が困ったような顔をした。
「ここは駄目なんだよ。昨日も話したと思うけれど、雨が止みそうもない以上、お守りのない場所じゃ……」