きらきらな恋
1-雨-
「別れよう。」
私がそう言ったら、
外はよりいっそう雨がきつくなった。
彼は私を見ることもなく、
ただ、窓の外を眺めていた。
私も窓の外を見てみる。
空から落ちてきた雨の雫が、
地面に到着し
そして跳ね返り、
また地面に小さな粒となり
吸い込まれていく。
いくつの雫が粒となり地面に吸い込まれていったのか…
私達の空間だけが、
音が無くなったかのように
静かな時間が流れている。
「俺の幸せのため?」
彼がふとこの静寂をやぶる。
私達の周りに音が蘇った。
ざあー
と雨の音が。
私は彼のほうを向いて
無言で頷く。