御曹司が恋したお姫様!?㊤
「キャー!!!!!
伊織様がいらしたわ!!」
「ということは…、潤様も!?」
「きっとそうですわ!!」
瞬く間に教室の入り口は黒山の人だかり。
女子が群がっていて、通れそうにない。
「あの…、華憐ちゃんたちに用があってきたんだけど………」
その人だかりの向こうから小さな伊織さんの声が聞こえる。
あたしたちに用…?
「…伊織、何の用かしら」
「さぁ………」
「でも、この人だかりじゃ通れそうにないよね…」
「いや、そうでもないわ」