御曹司が恋したお姫様!?㊤
優梨亜の弱気な発言に、美織ちゃんがきっぱり言った。
「………ちょっと私についてきて」
「え………ちょ……………、
美織ちゃん!?」
美織ちゃんは女子の群がる入り口の方に近づいていく。
それを慌ててあたしと優梨亜が追った。
「…ちょっと通してくださるかしら?」
美織ちゃんがひとりの生徒に優しく声をかけた。
すると、その生徒は青ざめて、途端に
「みなさま、美織様のお通りですわ!!」
と群がる女子全員に呼びかけた。