御曹司が恋したお姫様!?㊤
あたしは、決めた。
「………理事長。
退学手続きは不要です」
「…えっ?」
「私、向きあってみようと思います。
現実とも城ヶ崎潤とも。
だから、もう少しこの学園で頑張ってみたいんです」
あたしは胸を張って言った。
…だって、これが今のあたしの正直な気持ちだから。
ここで弱い自分に負けたら、きっと逃げ出してしまうんだろう。
もしそうなら、ここで自分を甘やかしたりしたくない。