御曹司が恋したお姫様!?㊤
早く支度しなきゃなんないのに…。
めんどくさいと思いながら、携帯を開いてディスプレイを見た。
「#%&*§☆△∞っ!?」
思わず言葉にならない声が洩れた。
驚きながらも、通話ボタンを押す。
「お母さんっ!?」
『あっ、華憐~?
ちゃんと元気にしてる?』
受話器から聞こえてきたのは、懐かしいお母さんの声………。
…とはいえ、テンパるあたしとは裏腹に憎いくらいに呑気な声。
『今まで電話できなくてごめんねー』