御曹司が恋したお姫様!?㊤
嫌ぁぁぁぁぁ!!!!!
あたし、せめて90歳までは生きたいの!!
「死にたくない────っっ!!!!!」
勢いよく寮を出た。
もうあたしは今にも走り出さんばかりの勢い。
………だったんだけど。
目の前に立っていた人物を見て、拍子抜けた。
「伊織さん………?」
「あっ、華憐ちゃん」
小さく手をあげて、あたしに近づいてきた。
なんで伊織さんが………?
「どうして、ここに?」
「だって、いくらなんでもこんな夜中に女の子を独りで出歩かせられないよ」