御曹司が恋したお姫様!?㊤



「人は昔からオレを見ると、ギャーギャー騒ぐか平伏すか、そのどちらかだった。
女はオレの顔しか見ない。
男はオレの肩書きを恐れて、平伏すしかない。
そう思っていた」

「…うん」

「だけど、華憐………
お前だけは違ったな」

「えっ…?」

「初めて会った時、お前はオレの顔を見てギャーギャー騒ぐでもなく、肩書きを恐れて平伏すでもなく、媚を売ってくるわけでもなく、ただ毅然とした態度をとった」



…いや、あの時は肩書きも何も知らなかっただけなんだけど。



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