御曹司が恋したお姫様!?㊤
あたしもちょっとはその気だった。
ほんのちょっとだけ…。
…その噂が、どうやら違うクラスの潤の耳にも入ったらしかった。
寮では、
『お前もやればできんだな!!』
…なんて、偉そうに言ってきた。
でも、あまりにその態度が自然すぎてそんなことを目論んでたなんて、思いもしなかった…。
「………げっ」
…返されたテストは、全然三桁なんかじゃなかったのだった。
むしろ、一桁…。
あたしは致命的なミスをしていた。