御曹司が恋したお姫様!?㊤
「ありがとう…」
ニッコリ笑う美織ちゃん。
そんな優しい言葉をかけてくれたことが、何より嬉しかった。
…だって、優梨亜なんて車に乗ったらさっさと行っちゃうんだから。
迎えの車が少し遅れた美織ちゃんが、ずっとそばで励ましてはくれていたけど。
「じゃあね。また明日」
「うん。また明日…」
あたしは車が見えなくなるまで、手を振って見送った。
美織ちゃんが励ましてくれた。
ここから、頑張らなきゃ。
寮まで1キロもないじゃないの。