御曹司が恋したお姫様!?㊤
でも、駿がいない今………
「…じゅ…ん………」
意地でも言いたくなかったアイツの名前を、無意識に呼んでいた。
…駿と名前が似てるから?
間違って名前を口にしたのかも。
そう思い込もうとしても、頭に浮かぶのは潤だった。
なぜか、潤………。
助けを呼びたい。
だけど、今日は生憎にも携帯を家に忘れていた。
「最悪だよ………」
近くに公衆電話があった気がするけど。
ここから動けないあたしには、何の意味もなかった。