御曹司が恋したお姫様!?㊤
第5章
第1話
「華憐様、よくお似合いですよ」
「ありがとうございます…」
あたしは自分の伸長よりも高い大きな鏡に映る自分の姿に、思わず言葉を失った。
見慣れたいつもの自分じゃないみたいに思える。
「こんな素敵なドレス…、あたしなんかが着ちゃっていいんですか?」
「何をおっしゃいますか。
潤お坊っちゃまが華憐様のためにと、特別にお見立てしたドレスでございますゆえ」
鏡に映るあたしは、純白のドレスを身に纏っている。
長く広がったドレスに、手には長くて真っ白の手袋………。