御曹司が恋したお姫様!?㊤
あたしたちの間に緊張が走る。
「もしもし………」
『城ヶ崎華憐様でございますか?』
電話の主は、美織ちゃんでも伊織さんでもなかった。
落ち着いた大人の男の人の声だ。
「はい、そうですが…」
『突然のお電話、ご容赦ください。
実は緊急のご用件でありますがゆえ、こうしてお電話させていただきました』
“緊急のご用件”というのを聞いて、ドキッとした。
まさか、美織ちゃんに何か………!?