上辺だけ彼氏
「ミカ、明日ひま?」
『…ひまだよ?』
「じゃあ10時に〇〇公園な?」
これは、デート?
『う、うん!!』
勢いよく、頷いた。
「じゃーな」
『うん、バイバイっ!』
気づいたら、あたしの家についていた。
ルンルン気分であたしは家の中へと入る
……あたしには、秘密がある。
この家は“本当の家”じゃない。
“本当の家”は隣街にある。
ガチャリとリビングを開ける
「おかえりなさいませ、お嬢様」
『ん、ただいま』
あたしは俗に言う、“お嬢様”だから。
橘 美華