いちごみるく





私は小さな小さな
期待を抱いて






目をぎゅっとつぶったまま
ゆっくり郵便受けを開く





…どうか入ってますように





目をゆっくり開けて
郵便受けの中を見て
私はびっくりする












…何これ












郵便受けの中には
いちごみるくのパックが
大量に入っていた






その中のいちごみるくの1つには
やっぱりいつものように
小さなメモがはってあって




たった一言
南の汚い字で“ごめん”
と書いてある









きっと

お詫びのつもりなんだろうなぁ…












不器用な南なりのお詫びに
胸がきゅうっと痛くなる






「…こんないっぱい
のめないよ」
小さく呟やいく











私はその場に座り込んで




いちごみるくを
ぎゅぅっと抱き締める


















また大声を上げて
涙を流す








きっと南が見ていたら
“泣き虫”って私の事をバカに
するだろう









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