いちごみるく
「…みぃー



みぃーてば!!」





「へ?」
私は真希に呼ばれて
はっと意識が戻る









「話聞いたげるから
一緒に帰ろ!」
と真希が私の手をひいて
体育館をでる



ふわふわとピンク色の
桜が落ちてきて





上を見上げると
満開の桜が
校門まで続いていて


すごく綺麗





朝は暗い気持ちで
下ばっかり向いてたから
気付かなかった…




「で
何があったの?」
と真希が私に聞く



私は真紀に歩きながら
今日の朝の事を話す





真希が私の話を
聞き終わると真剣に聞く



「…諦めるの?」








真紀からのその質問に
私は答えられない







“もう無理だ”

と思う自分と




“まだ頑張れる"

と思う自分





さくらみたいに
私の心も揺れる






私が混乱しているのに気付いた真紀は






「しっかり考えな」





と私の頭をなでる






真紀の優しさに
真紀がいてくれてよかった
と心から思う






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