キミが居た夏
■転校生
キーンコーンカーン
「起立。礼。着席」
朝から凛々しい声を教室に響かせる
*加藤莉琉(カトウ リル)
2-3の学級委員長だ
ココ
葉洸高等学院
生徒数は364人居る
結構小さな学校だ
朝のHRが始まる。
「はい。え-と‥今日は転校生を紹介します。赤木、入って良いぞ」ガラッ
先生に呼ばれて
入って来た生徒は
*赤木凌輔(アカギリョウスケ)
背が高い。
コレが私の凌輔に対する第一印象。
「赤木、自己紹介」
先生に言われると
「あ、ハイ‥え..と
赤木凌輔です…仲良くして下さい。」
ペコッ
軽く頭を下げる。
先生は
カッカッと
黒板に凌輔の名前を書く。
柄に似合わず
女の子っぽい顔立ちと声。
私より女の子っぽい声だと思う。
クラスメートの女子は
「可愛い-!!」
「ヤバい--!!」
等と
有りがちな
歓声を上げている
一方の男子は
「仲良くしような!!」「赤木、宜しくな-」

男子らしい歓声を上げている
凌輔は顔を赤くして頭をポリポリかいている
パンパンッ!!
と大きな手拍子が聞こえた
手拍子の主は先生だ。「静かに!赤木の席は‥‥加藤の隣で。」
[ハイ。来たーこのパターン来たー]
と莉琉は思っていたすると
女子達から
「ズルい-」
「莉琉良いなぁ--」
と羨ましがられる。
「あはは‥」
と笑うしかない。
莉琉の席は窓際だ
廊下側を向いて
皆に相槌を打って居ると
ポンッ
「ひゃっ!?」
いきなり肩を叩かれた莉琉はびっくりして声を上げた。
肩を叩いたのは
凌輔だ
凌輔は少し不安そうな笑みを浮かべて
莉琉の後ろに立って居る。
「加藤‥さん?あの…宜しくね‥?」
何故だか教室は騒がしいのに
私は凌輔との2人の間に流れる沈黙にとっぷりと浸っていた。「あの…おーい‥加藤さん?」
凌輔に呼ばれてやっと自分の世界から戻って来た莉琉
「へ‥?あ、うん宜しくね〜」
あははとぎこちない笑い方をしながら
凌輔との挨拶を済ませる
「うん!!宜しく」
ニカッと笑う凌輔
[コレ私より可愛いよ‥]
「うん」
莉琉も可愛い笑顔を返す
(うわ-///加藤さん可愛いな…って俺何言ってんだよ;;)
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