【続】恋の坂道発進―2010年ホワイトデー短編―
俺達のドライブ【END】
―俺達のドライブ―
「ここどこ?」
きょろきょろしながら、後部座席の足元から顔を出す。
「俺んち」
「ええええー」
そんなに驚かなくても・・・・・・
「何?別にお前に手を出すつもりはない」
「嘘だーーーーさわやかな顔してエロいもん!」
いやいや。
俺、お前と出会ってから“エロさ”をアピールしたことなんかないはずだけど。
「だから~、手なんて出さないって。そんなに嫌なの?」
「嫌じゃないけどーーーー!!」
「じゃあ何?」
「緊張する」
さっきまではしゃいでいたなずなが、借りてきた猫みたいにおとなしくなる。