【続】恋の坂道発進―2010年ホワイトデー短編―
なずなに惚れてしまったのはどうしてだろう。
今までに数え切れないくらいの女の子から声をかけられ、告白もされた。
中には、かわいい子もいたし、俺の好みの子だっていたはずだ。
でも、いつも俺は“女は先生に弱いだけ”だと割り切っていた。
先生として俺を見ている女の子と付き合ったとしても、うまく行く訳がないと思っていた。
なずなは何が違ったというんだ?
「おい・・・・・・お弁当、また作って」
「いいの?卒業するまでだめって言ってたのに」
お前のせいだよ。
「お前がなかなか卒業しないから悪いんだ。すんなり行ってれば、もう卒業できたのに」
「ごめんなさい。でも、これでも真剣なんだよ~」
それはわかってる。
誰よりも。