姫が王子で王子が姫で。
「あ、ジュンの言ったのも面白いかもなー」
「……え、じゃあマナミはなんて思ってたの?」
「ミオンが男でシオンくんも男。」
「………………。」
「ごめん、忘れて☆」
てへっ☆とベロをのぞかせて小首を傾げるマナミに、わたしはとりあえず頷いておく。
それはわたしも拒否ってた。
「ってなわけで、今度の休みにちょっと面白いことをやろうとあたしは思う!」
腰に手を当てて人差し指を立てるマナミに、シオンがすかさず。
「お前の面白いことなんか俺はぜってェやンねェかんな」
するとマナミは。
「おやおやシオンくん。女の子にコンパスを向けた罪は重いんだぞ☆」
「……てめぇ……」
グッと押し黙るシオンに、マナミはご満悦の様子。
と、いうわけで、なんだかよくわからない“面白いこと”が始まるようです。