姫が王子で王子が姫で。
「あー……それはたぶん、名前が似てる友達かも……」
「じゃあ、ミオンくんじゃないんだね~」
「うん」
「そっか~。ちょっとビックリしちゃって……。
ジュンくんの話し聞いてて、で今日来たのがそのミオンくんだったから。でも話と全然違うし、すごくいい人で……。
なんだ~やっぱり人違いだったんだ~」
「あはは……」
苦笑を漏らしつつ、わたしは内心で付け足す。
そのやんちゃなシオンを止めてるのはわたしなんだけどね!
……そういえば、シオンは大丈夫なんだろうか……。
暴れてなきゃいいけど……。
そろそろ時刻は夕方の4時。
まあ、駅で待ち合わせしてた時間が昼の1時くらいだったし……。
結構短い時間だから、大丈夫だとは思うけど……。
「ね、ミオンくんて、ボーっとするの、クセ?」
「えっ」
突然顔を覗き込まれて、わたしは驚いて瞬きをする。
ミヨは笑いながら、
「だって、今日すっごくボーっとしてる時間多かったよ?」
「あ、ごめん」
「ううん、いいんだけどね!なんとなく天然さんかな~って思ってたし!」
天然!?
わたしが!?