姫が王子で王子が姫で。
……が、そう言やミオンにも
「お礼を言わなきゃダメじゃん!」とよく注意されてるところだったりする。
……まあ、ここは礼儀か。
「……どーも」
「ありがとうじゃないんだ」
その口にペットボトル突っ込んでやろうかクソヤロウ。
果てしなくウゼェ野郎にイライラしつつ、メンドクセェから顔を逸らすと、シンは何を思ったか。
「やっぱシオンはクーデレだなー」
デレてねェよ埋まれよお前、頼むから。
切実に願いつつペットボトルのふたを開ける。
シンは俺の横に腰をおろす。
「シオンが気分良くなったら、次はどこ行こうかなー」
お前と居る限り俺の気分が良くなるわけがねェけどな。