姫が王子で王子が姫で。
…………。
「どうして中2男子ってこんなに子供なのかしら……。あたし早く高校生になりたい……」
「マナミはそれ口癖だよね」
「でもシオンくんはそのままでいいかも」
「え、なんで?」
未だにギャーギャー騒いでいる隣を無視して、わたしとマナミはガールズトークに入る。
マナミは頬杖をつき、「だって」と続ける。
「だって、シオンくん、成長したら絶世の美少年……いや、美青年になると思うんだよあたし!」
「……そ、それはシオンの日常生活にもよるかと……」
「ここまであの美形顔で成長してきたんだから心配ない!あたしが保証する!」
「そ、そっか……ありがとう……」
「もちろんあんたも超美少女……美女になる!」
「そ、それはどうも……」
「でもあたし的にはシオンくんにはあのままでいて欲しい!」
一気に熱の入ったマナミは拳を握り、一言。
「なんか萌えない!?」