笑えれば最高【エッセイ】

忘れ物

 去年だったか、バイトをしていた時。

その日は雨だった。以前に買った、私にしては可愛いタイプの傘で出勤。

帰る頃には雨はすっかり止み、立ち食いうどんの店でうどんを食って帰宅。

「ハッ!? 傘忘れてきたよ!」

 次の日、立ち食いうどんの店で傘を訊ねた。

「え?」

 しばらく探す。

店員「無いみたいですよ」
私「そ、そうですか……ありがとうございます」


 どう記憶を辿っても、ここでしか忘れていない。店員さんが気付いていれば、駅の忘れ物預かり所に届けているはずだ。


 予想としては──

他の客が持ち逃げ……もとい、持ち去ったと思われる。


 うーむ……一回で終った傘だったな。500円だからいいけども。


そんな事がある裏でどういう訳か数年、手元にある傘もある。


「むしろ、こっちを持ち去ってくれねーかな」

 多分、無理。


デザイン悪いから(・∀・)


 雨の日にわざとしばらく駅付近に置いてやろーかなと思うほどに、盗られない傘も珍しいかもしれない。
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